帝塚山芋忠│ご葬儀エピソード

それは突然のことでした。海外留学をしていた最愛の娘が急に体調を崩し、そのまま息を引き取った。
私達夫婦は「まさか」と対岸の火事のように思えました。しかし事実…。急いで現地へおもむき娘と再会。このまま娘を日本へつれて帰りたい。生まれ育った自宅近くの岸里福祉会館で送ってあげたい。そう思い、以前身内のお葬式でお世話になった帝塚山芋忠さんへすぐに相談しました。担当の方からお話を伺うと以前にも海外からご遺体をお連れした経験があるとのことで、それにはエンバーミング（防腐処理)というものをしなければいけないと、早速担当の方がその方法や手続きなどを事細かにご説明くださり、無事に娘は生まれ育った西成に戻ってくることが出来ました。
そして大勢の友人や知人たちに見送られ、そのままの姿でお別れを伝えることが出来ました。娘が幼い頃習っていた聖歌隊の歌声で送ってあげられたこともきっと喜んでくれていると思います。
本当にありがとうございました。

本当に夫婦仲が良く、地域でも有名なおしどり夫婦でした。時間が有ればいつも母と二人で散歩に出かけ地域の方々と話をしたり、季節の移り変わりを肌で感じるのが好きな父でした。入院してからも「元気になったら、また散歩に行こう｣と、母と話をしている姿が今でも大切な思い出のひとつです。
その父が亡くなったとき家族で話し合い、いつもの散歩コースにある安立第2福祉会館でお葬式をしようと言うことになり担当の方にお願いしました。住み慣れたこの住之江の集会場でお葬式が出来たおかげで、お世話になった方々皆さんに見送ってもらえたことも本当に良かったなと思います。
そして何より、担当の方に「夫婦最後の散歩をしましょう」とご提案していただき、父の散歩コースだった住之江駅の前や安立商店街の周りを回って火葬場に向かいました。母も父に最後の恩返しが出来たと涙していました。
父が喜ぶ姿が今でも浮かんできます。
心に残るお葬式にしていただきありがとうございました。